「うちの子、学校に行けなくなってしまって困っているんです。」
そんな相談を受けることがしばしばあります。
小児科や心療内科に連れて行ったけど、うつや知能や発達の検査をされて、カウンセリングで「子どもに寄り添い、共感的理解と受容の姿勢が大切です。」とか、「自己肯定感を高めることが重要です。」と言われ、最後に「ストレスになるようなことは避けて様子を見ましょう」というようなことを言われるのがほとんどです。そして「必要があれば症状に合わせて抗うつ薬や抗不安薬、睡眠導入剤、ADHD治療薬などを処方しますが、今は様子を見ましょう。」というようなことを言われるようです。
しかし、お母さんからしてみれば「これまで元気に学校に行けていたのだから、早く学校に行けるようになってほしい」とか、「共感だってしてるし、自己肯定感だって低い子じゃなかったのに・・・」「治るのであれば薬を処方してほしい」「様子を見ているうちに授業からも取り残されちゃうんじゃないか」「ずっと学校に行けないままだったらどうしよう・・・」などと不安になるわけです。
【不登校とは】
不登校とは、年間30日以上、病気や経済的な理由を除いて学校を欠席している児童生徒のうち、本人の何らかの心理的・情緒的・身体的あるいは社会的な背景により、登校しない(できない)状態にあるものと文部科学省で定義しています。
【不登校の原因】
1.本人の内面的な要因:不安や恐怖、自身がないなど
2.学校側の要因:いじめ・からかい、先生との不適合
3.家庭環境の要因:家庭内不和、過保護/過干渉、生活リズムの乱れ
4.社会的・環境的要因:コロナ以降の社会変化、デジタル依存、比較文化
などがよく言われています。そして原因は一つではなくいくつかの要因が混ざり合って、重なり合っていることが多いとされています。病気が絡んでいる場合も多々あります。
【不登校の数】
2023年度の統計では、346,482人(過去最多)と発表されており、小・中学校合わせて約3.7%、30人のクラスに1人は不登校がいる計算になります。欠席日数が30日と定義された1991年と比べてみましょう。その当時、不登校者(当時は学校ぎらいの名称)は66,817人。小・中学校合わせて約0.39%。30人のクラスが10クラスあると1人くらいは不登校だったことがわかります。
【増えつづける不調】
なぜ約30年間で5倍の子どもが学校に行けなくなってしまったのでしょうか?少子化が進んだのに不登校の子は増えてしまっている。割合にするとなんと約10倍の子が学校に行けなくなっているのは一体なぜなのでしょうか?比較文化が進み自信を失うことが増えた?いじめが増えたから?学校の先生の質の低下?家庭環境が著しく悪くなった?もちろん環境の変化や心の問題もあるでしょう。しかし、それだけの理由でこれだけ多くの子たちが学校に行けなくなっているとは考えられません。
しかも、不登校だけでなく、2009年には数千人だった発達障害は2019年には7万人超になっています。
さらに、1990〜2000年代には全体で1〜5%程度だった子どものうつは2020年以降は9〜22%にまで増加しています。
ちなみに、令和4年度の不登校に関する調査結果によると、不登校の要因としての割合は次のようになっています。
◯ 無気力、不安 (51.8%)
◯ いじめを除く友人関係をめぐる問題 (9.2%)
◯ 親子の関わり方 (7.4%)
本人自身の要因と人間関係で68.4%となっています。ちなみに「いじめ」は0.2%と非常に少ない結果になっています。
【本当の原因は?】
自然療法の視点で見ると、原因は気持ちや精神的な問題だけではなく、「身体の弱化」による環境適応力の低下が起こっていると考えられます。気持ちや精神的な問題も「身体の弱化」が原因である。そう考えるとつじつまが合うのではないでしょうか。
例えば、
朝起きられない → これは鉄不足が原因で副腎疲労を起こしているかもしれません
無気力・意欲が出ない →これは ビタミンB不足や腸内環境の乱れによって起こっている可能性があります
人が怖い → これは糖質や脂質の過剰摂取により脳が感覚過敏(五感が過敏で疲れやすい)を起こしていることがあります
「かもしれない・可能性があるます・ことがあります」と記しているのは原因は一つではない、すべての人に当てはまるわけではないからです。しかし、上記の三つは当施設で実際に改善に取り組んで、改善して学校に行けるようになった例です。
三例ともその後、問題なく元気に学校に行くことができています。
「身体の弱化」を起こしている要因で最も大きく影響しているのが食事です。食事の改善指導をして家族みんなで取り組んでもらいました。結果、元どおり学校に行けるようになりました。
smart ismが提供する自然療法では食事による栄養改善のほか、自律神経を整える施術、呼吸法を取り入れた心理的アプローチ、運動やアーシングといった自然との接触などを行うことで、強く、免疫力のある、落ち着いた元気な心と体を取り戻していきます。
それぞれのアプローチに関しても別の機会に投稿しますので、参考にしてみてくださいね。